ペナン島への旅

 クアラルンプール中央駅から北行きの列車に乗ると、バタワースという町からタイ国境にまで行くことができます。数年前のある日、夜行列車に乗ってペナンに行くことにしました。

 数年前から、マレー鉄道の切符は世界中どこからでもインターネットを通して購入することができます。日本のJRでもこのように簡単に購入出来ると便利になると思うのですが。日本では同じサービスを受けるためにはJRの会員?として登録しなければなりません。面倒な手続きをすることなく、航空会社のように簡単に座席指定ができて購入できるシステムを、日本でも構築してほしいものです。

さて、私はこのようにして入手した切符(A4の用紙)を持ってクアラルンプール中央駅に行きました。

 

 その時は奮発して個室寝台を予約しました。個室寝台の乗客の特典は、クアラルンプール中央駅のラウンジ(単なる待合室で、簡素な椅子が並んでいるだけです)を使うことができることです。列車の出発時間が近くなると、係員の案内でエレベーターで直接ホームに降り立つことができます。込み合う改札を通らなくてよいのは得した気分になります。

 個室寝台は畳2畳くらいの広さの2人部屋です。ベッドは上下2段でベッドの幅は日本の寝台車と大して差がありません。この個室寝台は1人でも使用することができ、その場合の料金の設定もありますが、それほど高くはありません。具体的な料金はインターネットでご確認ください。洗面台は室内にありますがトイレは共同でした。別の日に乗車した、シンガポール行きの個室寝台にはもっと広く、1両に4室のみで、室内にはシャワーとトイレが備えてありました。ただし、このシャワーとトイレは問題ありで、最初からお湯が出なくてシャワーが使えなく、最後にはトイレの水もでなくなって大変難儀しました。クレームを付けたくても車掌が見当たりません。いったい、車掌はどこに乗っているのだ!

 

 さて、バタワースに向かう列車の旅に戻りましょう。クアラルンプール中央駅を出発した列車は、徐々にスピードを上げて小さな駅を次から次へと通過していきます。揺れも少なく非常に安定した走行で驚きました。かなり前にシンガポールまで乗った際にはスピードが遅く、かつ揺れも相当あったからです。相当保線が行き届いているのかなと思いました。

 最初の停車駅を出発すると後は暗闇をただひたすら突き進んでいくようになりました。車掌が持ってきてくれた菓子パンとジュースもありますが、あらかじめ買い込んできたビールと食糧でとりあえず、乾杯をしました。夜行列車のだいご味はやはりこれです。しばし、家族と旅の話で盛り上がりました。

 夜も遅くなり、ベッドに入り電気を消して夜景を伺うと、月明かりの下、何もない野原の真っただ中を列車が淡々と突き進んでいきます。どこまでも続く単調な風景は睡魔を呼んできました。

 

 早朝、まだ暗い中バタワースに到着。ここで乗客の半分は下車してしまう模様で、大勢が長いホームを改札口を目指して歩いてゆきます。さらに、改札口から近接しているフェリーに乗って約10分強でペナンに到着しました。

 朝食はフェリーの船着き場で食べることにしました。しつこいタクシーの呼び込みを無視して、目の前にある食堂?に入ると、店の爺さんがこいつらは何しに来たのかというような目つきでちらとこちらを見ました。その店のメニューはロティと焼きそばしかなく、しかたなくそれを人数分注文すると、爺さんの表情が和らいだ様に見えました。私を客と見てくれたのかな? われわれは荷物を店のわきに置き、粗末なテーブルに座ると、おししそうなにおいが、朝のすがすがしい空気の中に漂い始めました。

 運ばれてきた料理は極めて簡素なものでしたが、ロティの香りと柔らかさ、カレーの風味にすっかり酔いしれました。また、焼きそばの辛みとおいしさは眠気を吹き飛ばしました。

 見ていると近所のおばさんが朝食の買い出しなのでしょうか、焼きそばを大量にビニール袋で購入していったりしています。また、通勤途中の女性等、様々な人達が店で朝食をとったりしていました。

 ペナンの地元の人が日常食べる食事を今食べているのだなと実感しました。私たちがペナンで食べた料理で、一番おいしい料理と勧められるのは、実はここの店です。 決して豪華ではなく粗末といっていい料理ですが、その味は忘れがたい物でした。機会があったらまた食べに行きたいな!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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